中古住宅を賢く買う方法

住宅の価格は、新築時が一番高く、築年数が経つにつれて安くなっていきます。
同じ条件の建物なら新築より中古の方が安く手に入ります。
しかし、これから先長く住み続ける家を購入時の価格差だけで選んでも大丈夫でしょうか。
ここでは、新築と中古、どちらがあなたのライフスタイルにあうのか?
それぞれの特徴を整理して、選択のポイントを解説します。
生涯コストで考える。
あなたは、その家に何年ぐらい住むとお考えですか?
私たちが考える価格というのは、家の購入時の費用だけではなく、
修繕維持費用を含めた生涯コストのことです。
つまり、建てる費用、購入時の販売価格が安い家であっても、その後の修繕維持費用がかかってしまえば、必ずしも「価格が安い」ということにはなりません。
雨風にさらされ苛酷な環境におかれる、屋根材や外壁材には多少高くても高耐久なものをお勧めします。
購入時に一時的にコスト高になっても、長い目で見れば、結果的には割安になるからです。
「安かろう、悪かろう」では、本末転倒になってしまいます。
安全なの?
震災後、家に対する考え方が変化している中で、
地震に対して不安を覚えない方はいらっしゃらないと思います。
阪神淡路大震災では直下型地震で現代文明のもろさ、
東日本大震災では大自然の猛威(巨大津波?)を前にしての人類の無力さを感じざるを得ませんでした。
特に、昭和56年以前の建物は注意が必要です。
阪神大震災で倒壊した家の多くは、これ以前に建てられた建物でした。
昭和56年6月1日を境に、建築基準法の大改正が行われました。
見た目は同じでも、耐震性は全くの別物。
もし、安くて気に入った住宅が昭和56年以前に建てられた場合は、まず耐震補強工事がされているか確認しておきましょう。
また、2018年4月に土地建物取引業法が一部改正になり、中古物件の取引が成立した時には売主と買主の双方が建物の状況について確認した事項を書面にすることを義務化し、より安心して 中古住宅を買えるような流通の活性化が図られています。

上記はあくまでも目安です。
「耐震補強が必要かどうか」
「必要だとすればどんな工事をすればいいのか」
といったことは、実際に診断をしてみなければ分かりません。
また、住宅の寿命はそれぞれの環境によって異なります。
これまでにどのような住まい方、修繕・維持をしてきたのかによっても変わってくるでしょう。
最近では、新築住宅は法令によって守られている側面があります。
それが期待できない中古住宅は、買主自身に見る目が要求されるでしょう。

- 新築はこんな人におすすめ
- 誰かが使ったものはイヤだ
- 引っ越しを急ぐ理由はない
- 車があるので特に場所にこだわらない
- 土地を既に持っている
- 店舗や二世帯などを考えている
- 耐震性や断熱性に興味がある
- 建物が造られる過程を確認したい
- 最新設備が使いたい
- 中古はこんな人におすすめ
- 何よりも価格優先
- 家を買い急いでいる
- 便利な場所に住みたい
- 風通しや日当たりを現物で確認できる
- 他の人が住んでいたことに抵抗がない
- 間取りや設備の使い勝手を体感できる
- 土地を探す手間がかからない